不動産相続とは?実家1軒の家庭が最初に確認する3つの数字
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不動産相続とは?実家1軒の家庭が最初に確認する3つの数字

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まな先生解説
こころ質問
すい要点整理

結論:不動産相続とは「名義変更」ではなく「期限つきの意思決定」

相続するもの具体例
プラスの財産土地、建物、マンション、預貯金、株式、自動車など
マイナスの財産住宅ローンの残債、借入金、未払いの税金、連帯保証債務など
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注意

「相続税がかからないから安心」は誤解

課税割合10.4%(国税庁・令和6年分)の外側にいる9割の家庭でも、相続登記の義務と期限は等しくかかります。相続税と相続登記はまったく別の制度です。

ステップ①:親名義の不動産を漏れなく見つける(2026年2月開始の新制度)

ステップ①:親名義の不動産を漏れなく見つける(2026年2月開始の新制度)
項目所有不動産記録証明書名寄帳(固定資産課税台帳)
範囲全国横断請求した市区町村内のみ
対象登記記録上の所有権登記名義人の不動産原則としてその自治体の課税対象資産
手数料検索条件1件・1通あたり 書面1,600円/オンライン郵送1,500円/オンライン窓口1,470円自治体により異なる
限界検索条件の氏名・住所が登記簿上の記録と一致しないと抽出されない免税点未満の土地が載らない場合がある
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ステップ②:バラバラな期限を1本の時間軸に統合する

起算点からの期間期限が来るもの過ぎるとどうなるか
3か月相続放棄限定承認の申述単純承認とみなされ、負債も引き継ぐ
4か月被相続人の準確定申告加算税・延滞税の対象になりうる
10か月相続税の申告・納付小規模宅地等の特例など申告要件の特例に影響
3年相続登記の申請義務正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象
3年を経過する日の属する年の12月31日空き家3,000万円特別控除の譲渡期限控除が使えず譲渡所得税が発生
3年10か月取得費加算の特例(申告期限の翌日から3年)納めた相続税を取得費に加算できない
10年遺産分割で特別受益・寄与分を主張できる期限原則、法定相続分での分割になる
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注意

山林・私道がある相続は2026年度中が実質の締切

施行前相続の登記期限(2027年3月31日)と、低額土地の登録免許税免税期限(令和9年3月31日)がほぼ同時に到来します。私道や山林など評価額100万円以下の筆を含む相続は、この期限を過ぎると1筆ごとに登録免許税が発生します

遺産分割の「10年ルール」は2028年3月31日が節目

不動産にかかる相続税とは?9割の家庭は課税されない

小規模宅地等の特例

区分限度面積減額割合
居住用宅地(特定居住用)330㎡まで80%
事業用宅地(特定事業用)400㎡まで80%
賃貸用宅地(貸付事業用)200㎡まで50%
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2026年度税制改正:貸付用不動産の「5年ルール」に注意

実家の出口4択 診断チャート

実家の出口4択 コスト・条件比較表

①住む②貸す③売る(空き家特例)④国庫帰属(土地のみ)
(a)初期費用共通固定費のみ+リフォーム費共通固定費+原状回復・設備更新費共通固定費+解体費・仲介手数料共通固定費+審査手数料14,000円/筆+負担金原則20万円[注1]
(b)年間ランニング固定資産税(住宅用地特例あり)固定資産税+管理委託料売却完了後はゼロ帰属後はゼロ
(c)使える税制優遇小規模宅地等の特例(330㎡80%減)貸付事業用200㎡50%減[注2]空き家3,000万円控除[注3]/取得費加算注4なし
(d)期限申告期限まで保有・居住継続相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日/制度自体は2027年12月31日まで期限の定めなし
(e)実現しやすさ相続人間の合意が要借り手の有無に依存買い手の有無に依存申請5,863件→帰属3,008件。却下85件・不承認96件・取下げ1,102件[注5]
(f)向くケース誰かが住み続ける/同居していた立地がよく賃貸需要がある全員が現金化に合意している買い手がつかない更地・農地・山林
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空き家を放置した場合のランニングは、上記に加えて増額リスクがあります。改正空家等対策特別措置法(2023年12月13日施行)で「管理不全空家等」が新設され、勧告を受けると特定空家と同様に固定資産税の住宅用地特例が解除されます。従来の「特定空家に指定されるまでは大丈夫」というラインが前倒しされた点に注意が必要です。

国庫帰属は「通るのか」を実績値で見る

具体例:実家(土地1,500万円・建物100万円)を子3人で相続した場合

  • 相続人:子3人(母はすでに他界)
  • 相続財産:実家(土地の相続税評価額1,500万円・建物の固定資産税評価額100万円)+現金1,000万円
  • 基礎控除:3,000万円+600万円×3人=4,800万円 → 遺産総額2,600万円で相続税は課税なし(課税割合10.4%の外側の一般的なケース)
  • 共通固定費:登録免許税=(1,500万円+100万円)×0.4%=6.4万円、司法書士報酬7.5万円(全国平均74,888円)

ケースA:代償分割(長男が単独取得し、弟妹に代償金を支払う)

項目計算式金額
遺産総額1,500万+100万+現金1,000万2,600万円
1人あたり法定相続分2,600万円 ÷ 3約866万円
長男の取得財産実家1,600万円1,600万円
弟妹への代償金(1人)(1,600万-866万) ÷ 2 = 367万円[試算]約367万円×2
現金1,000万円の充当後弟妹が現金から各500万円を受領する構成も可
登記費用登録免許税6.4万+司法書士報酬7.5万約13.9万円
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ケースB:換価分割(解体して土地を売却し、現金で分ける)

項目計算式金額
売却価格(土地)1,500万円
解体費木造30坪想定[注]▲150万円
仲介手数料+消費税(1,500万×3%+6万)×1.1▲約56万円
概算取得費(取得費不明)1,500万 × 5%75万円
譲渡所得1,500万 -75万 -(150万+56万)約1,219万円
空き家特例あり相続人3人以上のため1人2,000万円控除譲渡所得税 0円
空き家特例なし1,219万 × 20.315%(所得税15%+復興特別所得税+住民税5%)248万円
1人あたりの手取り差248万円 ÷ 382万円
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ケースC:共有のまま放置する

  1. 固定資産税の継続負担 — 空き家として放置し管理不全空家等の勧告を受けると、住宅用地特例が外れて増額する可能性があります
  2. 10年経過で主張が消える — 民法904条の3により、相続開始から10年経過後は特別受益・寄与分を主張できず法定相続分での分割に(施行前相続の猶予期限は2028年3月31日)
  3. 数次相続で権利者が増える — 共有者の1人が亡くなるとその持分がさらに相続され、面識のない親族との共有に発展します

不動産の相続登記とは?必要書類と費用

書類取得先
被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍・改製原戸籍を含む)本籍地の市区町村
被相続人の住民票の除票最後の住所地の市区町村
相続人全員の戸籍謄本各相続人の本籍地
不動産を取得する相続人の住民票住所地の市区町村
遺産分割協議書(全員の実印)自身で作成
相続人全員の印鑑証明書住所地の市区町村
固定資産評価証明書不動産所在地の市区町村
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不動産取得税とは?相続では原則かからない

税・費用相続の場合窓口
不動産取得税相続による取得は原則非課税都道府県税事務所
登録免許税かかる(評価額×0.4%)法務局
相続税基礎控除超過時のみ税務署
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相続した不動産を売却したときの確定申告に必要な書類は?

  • 確定申告書、譲渡所得の内訳書(土地・建物用)
  • 売買契約書の写し(売却時・取得時)
  • 仲介手数料・解体費などの領収書
  • 登記事項証明書
  • 被相続人居住用家屋等確認書(物件所在地の市区町村が発行)
  • 耐震基準適合証明書または建設住宅性能評価書(耐震改修した場合)
  • 被相続人の除票住民票、相続人の住民票
  • 相続税の申告書の写し
  • 相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書
注意

市区町村の確認書は発行に時間がかかる

被相続人居住用家屋等確認書は、申請から交付まで数週間かかる自治体もあります。申告期限の直前に動くと間に合わないおそれがあるため、売却が決まった段階で自治体の担当課に必要書類を確認しておくと安全です。

よくある質問

  • 法務省 相続登記の申請義務化に関する概要資料 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00600.html
  • 法務省 相続土地国庫帰属制度の統計 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00579.html
  • 法務省 相続土地国庫帰属制度の概要 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00457.html
  • 法務局 所有不動産記録証明制度 https://houmukyoku.moj.go.jp/asahikawa/page000001_00531.html
  • 法務局 相続登記の登録免許税の免税措置について https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000017.html
  • 国税庁 令和6年分 相続税の申告事績の概要 https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2025/sozoku_shinkoku/index.htm
  • 国土交通省 空き家の発生を抑制するための特例措置 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000030.html
  • 総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査 https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/pdf/kihon_gaiyou.pdf
  • 最高裁判所 司法統計年報 家事編 https://www.courts.go.jp/saikosai/vc-files/saikosai/toukei/toukei-pdf-12787.pdf
  • 日本司法書士会連合会 報酬(司法書士報酬アンケート結果) https://www.shiho-shoshi.or.jp/about/remuneration/

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