結論|実家 売却 方法は「3つの期限」から逆算して決める
| 期限 | 内容 | 根拠 |
|---|
| 2027年3月31日 | 2024年4月1日より前に発生した相続の相続登記期限(正当な理由なく怠ると10万円以下の過料) | 法務省 相続登記の申請義務化特設ページ(2024) |
| 2027年12月31日 | 相続空き家の3,000万円特別控除の対象となる譲渡の最終日 | 国税庁 No.3306(2024) |
| 相続開始から3年10か月 | 取得費加算の特例が使える譲渡期限(相続開始の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年) | 国税庁 No.3267(2025) |
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| 逆算ポイント | 目安時期 | やること |
|---|
| 着手 | 譲渡の12か月前 | 名義・相続人の確定、所有不動産記録証明の取得 |
| 相続登記完了 | 譲渡の9〜10か月前 | 遺産分割協議書+相続登記申請 |
| 家財処分・測量 | 譲渡の6〜9か月前 | 遺品整理、確定測量(1〜3か月) |
| 売り出し開始 | 譲渡の3〜6か月前 | 媒介契約・販売活動 |
| 売買契約〜引き渡し | 譲渡の0〜2か月前 | 決済・所有権移転 |
| 確定申告 | 譲渡の翌年2/16〜3/15 | 特例適用の申告(申告しないと適用されません) |
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実家 売却 方法の分岐|あなたはどのルートか(判定チャート)
| ルート | 期限 | 主な必要書類 | 概算コスト |
|---|
| A 生前売却 | 親の判断能力があるうち | 親本人の意思確認、権利証、印鑑証明 | 仲介手数料+登記費用 |
| B 相続後・空き家特例 | 2027年12月31日の譲渡まで | 被相続人居住用家屋等確認書、除票、売買契約書 | 仲介手数料+(解体・耐震改修) |
| C 低廉物件仲介/買取 | 相続登記期限に準じる | 登記事項証明書、固定資産税評価証明 | 媒介報酬 上限税込33万円(800万円以下) |
| D 更地化売却 | 譲渡翌年2月15日までの取壊しなら特例併用可 | 建物滅失登記、測量図 | 解体費 約120〜150万円(30坪木造) |
| E 国庫帰属・寄付 | 承認通知から30日以内に負担金納付 | 承認申請書、土地の図面 | 負担金 原則20万円 |
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注意空き家特例(B)と取得費加算の特例は併用できません。どちらが有利かは控除額と納付相続税額の比較で決まるため、申告前に試算しておく必要があります。
実家 売却 税金|同じ家でも手取りが203万円変わる4パターン
- 売却価格 4,000万円
- 購入時契約書なし → 概算取得費5% = 200万円
- 譲渡費用 約360万円(仲介手数料138.6万円=4,000万円×3%+6万円の税込/確定測量40万円/家財処分30万円/解体150万円)
- 譲渡所得 = 4,000万円 − 200万円 − 360万円 = 3,440万円
- 税率は長期譲渡所得 20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税/国税庁 No.3208(2025))
| パターン | 課税譲渡所得 | 税額(概算) | Bとの差額 |
|---|
| A 特例なし | 3,440万円 | 約698.8万円 | +609.4万円 |
| B 空き家特例3,000万円控除(相続人2人以下) | 440万円 | 約89.4万円 | — |
| C 空き家特例2,000万円控除(相続人3人以上) | 1,440万円 | 約292.5万円 | +203.1万円 |
| D 取得費加算のみ(加算額150万円と仮定) | 3,290万円 | 約668.4万円 | +579.0万円 |
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注意上表はモデルケースの概算です。BとDは併用できません。実際の税額は取得費の実額、譲渡費用の内訳、他の所得との関係で変わります。
空き家 3000万円控除 要件|落ちるのは「確認書」で書類が揃わないとき
| 要件 | 内容 |
|---|
| 譲渡期間 | 平成28年4月1日〜令和9年(2027年)12月31日 |
| 家屋の建築時期 | 昭和56年5月31日以前に建築(区分所有建物を除く) |
| 売却代金 | 1億円以下 |
| 控除額 | 3,000万円(令和6年1月1日以後の譲渡で相続人3人以上は2,000万円) |
| 耐震改修・取壊し | 譲渡後でも、譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに完了すれば対象 |
| 手続き | 市区町村から被相続人居住用家屋等確認書の交付を受け、確定申告する |
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| # | 書類 | 無い場合の代替手段 | 取得の目安日数 |
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| 1 | 電気の契約廃止日(相続開始日以降)がわかる書類 | 電力会社の使用停止履歴・照会画面の写し | 即日〜2週間 |
| 2 | 水道の使用中止日がわかる書類 | 自治体水道局への照会、閉栓記録の写し | 即日〜2週間 |
| 3 | ガスの契約廃止日がわかる書類 | ガス会社の閉栓記録の写し | 即日〜2週間 |
| 4 | 上記が出ない場合の照会画面コピー | 事業者へ書面照会し回答文書を保存 | 2〜3週間 |
| 5 | 宅建業者の広告写し(現況「空き家」の記載) | 販売図面・レインズ登録内容の写し | 数日 |
| 6 | 被相続人の住民票の除票 | 戸籍の附票 | 即日〜1週間 |
| 7 | 相続時から売却・解体までの現況写真(撮影日入り・外観/内部) | 近隣撮影の記録、業者の調査写真 | 即日(撮り直しは不可のため早期撮影) |
| 8 | 売買契約書の写し | — | 契約後即日 |
| 9 | 取壊した場合は建物の閉鎖事項証明書 | 滅失登記完了後に法務局で取得 | 即日〜1週間 |
| 10 | 老人ホーム入所の場合は入所契約書・要介護認定の記録 | 施設・自治体へ再発行依頼 | 1〜3週間 |
| 11 | 申請先市区町村の様式・受付窓口の確認 | 自治体HPまたは窓口で最新様式を入手 | 即日 |
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件名:被相続人居住用家屋等確認書の必要書類について(事前照会)
○○市 住宅政策課 御担当者様
突然のご連絡失礼いたします。○○(住所:○○)の家屋について、被相続人居住用家屋等確認書の交付申請を予定しております。申請にあたり、下記2点についてご教示いただけますでしょうか。
1. 電気・水道・ガスの閉栓日が確認できる書類のうち、電気については事業者からの証明取得が困難な状況です。使用停止履歴の照会画面の写しや、事業者への照会に対する回答文書での代替は可能でしょうか。
2. 相続開始時から売却までの現況写真について、撮影時期・枚数・撮影範囲(外観のみ/内部含む)の要否をご教示ください。
お手数をおかけしますが、ご回答のほどよろしくお願いいたします。
実家 売却 相続登記|2026年の新制度が初動と決済前準備を変えた
相続登記の義務と期限
2026年に始まった2つの制度
| 制度 | 開始時期 | 実家売却への影響 |
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| 所有不動産記録証明制度 | 2026年2月2日運用開始 | 登記名義人の氏名・住所から全国の不動産を検索し一覧化した証明書を取得できる。親名義の土地が実家以外に残っていないかを初動で一括確認できる(法務局(2026)) |
| 住所等変更登記の義務化 | 2026年4月1日施行 | 変更から2年以内の申請が義務。正当な理由なく怠ると5万円以下の過料。施行前の変更分は2028年3月31日まで(法務省 住所等変更登記の義務化について(2026)) |
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実家 売却 タイミング 生前|親が元気なうちに売るか、相続後か
| 比較軸 | 生前に売る | 相続後に売る |
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| 使える控除 | 居住用財産の3,000万円特別控除(親が売主) | 相続空き家の3,000万円特別控除(要件該当時) |
| 売主 | 親本人。判断能力が必要 | 相続人。相続登記が前提 |
| 手続きの重さ | 判断能力に不安があれば成年後見・家族信託の検討が必要 | 遺産分割協議+相続登記が必要 |
| 資産の形 | 現金化され分けやすい | 不動産のままだと分割で揉めやすい |
| 注意点 | 親の住まいの確保、売却代金の管理 | 特例の期限(2027年12月31日)に間に合うか |
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補足「まだ元気だから」と先送りするほど、選べる選択肢は減ります。少なくとも「売る可能性がある」段階で、権利証・購入時の売買契約書の所在だけは親と一緒に確認しておくと、後の取得費計算で大きく効きます。
実家 売却 費用|売る・放置する・解体する・手放すの年額比較
売却時にかかる費用の内訳
| 費用 | 目安 | 備考 |
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| 仲介手数料 | 売買価格×3%+6万円+消費税(400万円超の部分) | 800万円以下の低廉な空家等は上限が税込33万円 |
| 印紙税 | 1〜3万円程度 | 売買価格による |
| 相続登記費用 | 数万円〜十数万円 | 価額100万円以下の土地は登録免許税が免税(2027年3月31日まで) |
| 抵当権抹消・司法書士報酬 | 1〜5万円程度 | 抵当権が残る場合 |
| 確定測量 | 約35〜50万円(官民立会いを伴うと約60〜80万円)/期間1〜3か月 | 民間相場 |
| 家財処分(4LDK規模) | 約22万〜70万円 | 民間相場 |
| 解体(30坪木造2階建て) | 約120〜150万円(坪あたり約3〜5万円) | 民間相場・地域差大 |
| 譲渡所得税 | 長期20.315% | 特例適用で大きく変動 |
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売らずに放置した場合との比較
| 選択肢 | 初期費用 | 年額の負担 | リスク |
|---|
| 売却(仲介) | 仲介手数料+登記費用+(測量・家財処分) | 売却後は0円 | 買い手がつくまでの期間 |
| 放置 | 0円 | 固定資産税・都市計画税、火災保険、草刈り・見回り等の管理費 | 管理不全空家等の勧告で住宅用地特例が外れ、固定資産税の負担が跳ね上がる |
| 解体して土地保有 | 解体費 約120〜150万円 | 更地は住宅用地特例が適用されないため固定資産税が上がる | 買い手がつかないと負担だけ残る |
| 相続土地国庫帰属 | 負担金 原則20万円(承認通知から30日以内に納付) | 承認後は0円 | 建物がある土地は対象外。要件審査あり |
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注意相続土地国庫帰属制度の負担金は、原則20万円(市街化区域・用途地域内の宅地は面積に応じて算定)で、承認通知を受けた日から30日以内に納付しないと承認の効力が失われます(法務省 相続土地国庫帰属制度の負担金(2023))。
実家を売却する6ステップ|各段階の実務と注意点
| ステップ | 主な作業 | 目安期間 | つまずきやすい点 |
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| ①名義・相続の整理 | 所有不動産記録証明の取得、遺産分割協議、相続登記 | 1〜3か月 | 分割方法で控除額が変わる(前掲の203万円差) |
| ②売却方針の決定 | 仲介/買取、希望価格、期限 | 1〜2週間 | 解体するかは反応を見てから判断 |
| ③査定・会社選び | 3社前後へ査定依頼 | 2〜4週間 | 800万円以下は受託先が限られる |
| ④媒介契約・売り出し | 契約・販売活動・内見対応 | 1〜6か月 | 家財処分・写真撮影は特例書類と直結 |
| ⑤売買契約 | 価格交渉・契約・手付金 | 2週間〜1か月 | 契約不適合責任の範囲を明記 |
| ⑥決済・引き渡し | 残代金受領・登記移転・鍵渡し | 1〜2か月 | 住所等変更登記の要否を事前確認 |
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| 種類 | 複数社契約 | 自己発見取引 | 報告義務 | レインズ登録 |
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| 一般媒介 | 可 | 可 | 任意 | 任意 |
| 専任媒介 | 不可 | 可 | 2週間に1回以上 | 7日以内 |
| 専属専任媒介 | 不可 | 不可 | 1週間に1回以上 | 5日以内 |
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注意共有名義のまま放置すると、相続人の誰か一人でも反対・連絡不能になった時点で売却が止まります。さらに次の相続が起きると権利関係が複雑化するため、早めの名義整理が大切とされています。
つまずきやすいポイントと対処法
| つまずき | よくある原因 | 対処法 |
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| 相続人がまとまらない | 分け方・価格で対立 | 早期に協議し、司法書士等の第三者を交える。控除額が分割方法で変わる点を共有する |
| 境界が不明 | 古い土地で測量未実施 | 土地家屋調査士へ確定測量を依頼(1〜3か月かかるため逆算の起点にする) |
| 家財が片付かない | 量が多く時間がかかる | 遺品整理業者や自治体制度を活用。片付ける前に日付入りの現況写真を撮る |
| 特例書類が揃わない | 閉栓証明・写真の不足 | 前掲チェックリストで事前に自治体へ照会する |
| 価格が下がらず売れない | 相場とのズレ | 査定根拠を確認し価格を見直す。800万円以下なら媒介報酬特例を前提に相談 |
| 取得費が分からない | 契約書の紛失 | 概算取得費(5%)や代替資料を検討し、税理士に相談 |
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