まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
結論:まず「3つの期限」を確認し、相続人と財産の把握から始める
横スクロールできます
- 死亡届の提出(7日以内)と火葬許可の手続き
- 年金の受給停止、健康保険証の返却などの届出(概ね10〜14日以内)
- 遺言書を探す(自宅・貸金庫・法務局の保管制度・公証役場)
- 当面の支払いと公共料金・サブスクの整理
- 戸籍の収集と財産の洗い出しを開始
相続でつまずく主な原因を深掘り

注意
「うちは財産が少ないからもめない」は統計と逆の思い込みです。むしろ財産が実家しかないケースほど分け方の選択肢が少なく、話し合いが難航しやすいとされています。
原因別の見分け方
| タイプ | 典型的なサイン | 最優先の行動 |
|---|---|---|
| 期限型 | 借金・保証人の可能性がある/死亡からすでに1〜2ヶ月経過 | 信用情報の照会と相続放棄の検討(家庭裁判所・専門家へ) |
| 把握型 | 親の財産や取引口座が分からない/戸籍が複雑そう | 戸籍収集と財産目録づくりに集中 |
| 分割型 | 財産の大半が実家などの不動産 | 分割方法(現物・代償・換価)の比較検討 |
| 感情型 | 介護負担や生前贈与への不満が既に出ている | 感情と手続きを分離し、早めに第三者(専門家)を挟む |
補足
借金の有無は、CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターの3つの信用情報機関に相続人として開示請求すると、ローンやカードの契約状況を確認できるとされています。
具体的な解決方法(時系列の手順)
- 遺言書の確認:自筆の遺言書は開封せず家庭裁判所の検認を受けます。公正証書遺言と法務局保管の自筆証書遺言は検認不要とされています。
- 戸籍の収集:亡くなった方の出生から死亡までの戸籍で相続人を確定します。2024年3月開始の広域交付制度により、本籍地以外の市区町村窓口でも直系の戸籍をまとめて請求しやすくなりました。
- 法定相続情報一覧図の作成:法務局で無料で認証を受けられ、以後の銀行・証券・登記の手続きで戸籍の束の代わりに使えます。
- 財産目録づくり:預貯金・証券・保険・不動産(固定資産税の課税明細書が手がかり)・借金をリスト化します。
- 相続放棄・限定承認の判断(3ヶ月以内):マイナスがプラスを上回る可能性があれば家庭裁判所へ申述します。
- 準確定申告(4ヶ月以内):親に事業所得や不動産所得があった場合など。年金収入のみで一定額以下なら不要なケースもあります。
- 遺産分割協議と相続税申告(10ヶ月以内):相続人全員で分け方を合意し、遺産分割協議書を作成。基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えるなら申告します。
- 名義変更・相続登記(登記は3年以内):不動産・預貯金・車などの名義を順次変更します。
ケース別の対処
注意
遺産分割協議は相続人が一人でも欠けると無効とされています。「連絡が取りにくい相続人を抜きで進める」ことはできません。
予防・再発防止のコツ(二次相続への備え)
- 遺言書:確実性を重視するなら公正証書遺言、費用を抑えるなら法務局の自筆証書遺言書保管制度(手数料3,900円・検認不要)が選択肢です。
- 財産一覧・エンディングノート:口座・保険・ネット証券・サブスク・スマホのロック解除方法まで書き残すと、遺族の負担が大きく減ります。
- 生前贈与:暦年課税(年110万円の基礎控除)や相続時精算課税(2024年改正で年110万円の基礎控除が追加)などの制度があります。ただし亡くなる前一定期間(段階的に7年へ延長中)の贈与は相続財産に加算されるルールもあるため、設計は税理士への相談が安全です。
- 家族会議:一次相続(父または母)の分け方は、残された親の生活資金と二次相続の税負担まで見据えて決めると、トータルの負担を抑えやすいとされています。
専門家・公的情報の見解
相続税の申告と納税は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行うことになっています。(国税庁タックスアンサーNo.4205「相続税の申告と納税」)
| 相談先 | 主な守備範囲 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 税理士 | 相続税の申告・生前贈与の設計 | 報酬は遺産総額の0.5〜1%程度が目安とされる |
| 司法書士 | 相続登記・法定相続情報・放棄書類の作成支援 | 登記は5〜15万円程度が目安とされる |
| 弁護士 | 相続人間の対立・調停・遺留分請求 | 初回相談は無料〜1万円程度の事務所も |
| 行政書士 | 遺産分割協議書などの書類作成 | 数万円程度から |
補足
相続税がかかるのは亡くなった方の約1割弱とされています(国税庁の統計)。まず基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)と財産総額を比べ、超えそうな場合に税理士へ相談する、という順番が効率的です。
やってはいけないNG対応
- 親の預金を引き出して私的に使う:相続財産の処分は単純承認とみなされ(民法921条)、相続放棄ができなくなるおそれがあります。葬儀費用に充てる場合も領収書を保管し、他の相続人に共有しましょう。
- 「財産が少ないから」と申告・登記を放置する:相続税の無申告には加算税・延滞税が、相続登記の放置には過料のリスクと、相続人が増えて収拾がつかなくなる実害があります。
- 分け方を口約束で済ませる:後日の言った言わないを防ぐため、必ず遺産分割協議書として書面化し、全員が実印を押して印鑑証明書を添付します。
- 一部の相続人だけで名義変更や解約を進める:他の相続人の不信感を招き、感情型トラブルの引き金になります。
- 自筆の遺言書を勝手に開封する:検認前の開封は過料の対象になり得るとされています。見つけたらそのまま家庭裁判所へ。
注意
「とりあえず全部共有名義に」も要注意です。目先の合意は楽ですが、売却・賃貸・修繕のたびに全員の同意が必要になり、次の世代で相続人が倍増して身動きが取れなくなる例が多いとされています。
まとめ:今日からできる3つの行動
よくある質問
最終確認日:2026年7月13日




